大鰐町早瀬野で毎年二月に開かれている「雪の大食卓会」に、今年度のサントリー地域文化賞が贈られることが決まりました。
「雪の大食卓会」は早瀬野にペンション「ひばのくに迎賓館」を開き、花くらぶのメンバーでもある山内まつゑさんらが中心となって開いてきたもので、世代や地域の枠を超えてみなが集い、厳しくとも豊かな冬の山の暮らしや恵みを楽しむ活動が評価
*ひばのくに迎賓館にて
されました。
山内まつゑさん(右)と黒滝貴子さん* 効率や経済重視の現代にあって、自然と共に暮ら
す姿勢が見直されたようで嬉しい受賞です。
大食卓会は迎賓館の隣の雪原を会場にして、春に採ったワラビやタケノコ、ミズや山ウドなどの山菜を塩漬けしたものなど山の幸の数々を、地元や弘前など近隣町村から集ったスタッフ、仲間たちが調理、サポートして参加者にふるまっています。メニューは木の枝に刺したシカ肉のたき火焼き、地元の郷土料理でもあるけの汁、大鰐シャモロックのスープ、山菜のあえものなど多彩で、早瀬野ならではの味わいです。
サントリー地域文化賞は今年で三十一回目となり、県内での受賞は一九九〇年以来三件目。全国の新聞社などからの推薦を基に、外部の有識者らが書面審査や現地調査を行い、活動実績や発展性などを考慮して選考しました。
山内さんは「私たちにとってはこの山の暮らしが当たり前。これからもゆったりとした山の暮らしの良さを伝えていきたい」と話しています。
まつゑさん、スタッフとしてお手伝いしてきた黒滝貴子さん、おめでとうございます。
これからも皆さまに豊かな時間を提供くださいね。
(清水典子 文責)
(東京在住・インタビューアー&ライター)
花くらぶのメンバーで大鰐町早瀬野でひばのくに迎賓館を開く山内まつゑさんを中心に一九九八年から厳冬の二月、ひばのくに周辺の広場で開いてきた「雪の大食卓会」が第三十一回サントリー地域文化賞を受賞し、八月五日、ANAインターコンチネンタルホテル東京で授賞式が行われました。
山内まつゑさんはじめ、運営に携わってきたメンバーらが上京し、晴れの舞台に立ちました。
山内さんは「厳しい北国の食文化や木の文化を守り、雪を楽しもうという地域の人々の協力によって、支えられ、此処までやってくることができました。観光イベントとして大々的に行っているのではなく、大きくすることを目指さず、地域の人びとの手作りの良さを生かして続けてきました。
これからも主催者と参加者が楽しさを分かち合いながらやっていきます。賞をいただいたことは本当にうれしい」とステージで謝辞を述べました。
十一年続けるには、たくさんの苦労や厳しいこともあったに違いありません。その中で笑顔を絶やさず続けてきたまつゑさんのがんばりへのご褒美のように思いました。
雪を思わせる白い服装でステージに立ったまつゑさん、本当に素敵でした。
弘前から片山良子さんも上京。私も含め、津軽女三人、ひばのくに迎賓館の二十年を懐かしく語り合い、そして記念写真を撮りました。
大鰐ひばのくにの皆さま、受賞本当におめでとうございました。
(清水典子 文責)
(東京在住・インタビューアー&ライター)